塩竈フォトフェスティバル2016が今日から始まりました。
今回のテーマは「家族/Family」です。
塩竈市杉村惇美術館の会場は、オランダ屈指のクリエーターであるエリック・ケッセルス(Erik Kessels)氏による家族写真の展覧会(インスタレーション)。
家族写真といっても、エリック・ケッセル氏の家族ではありません。
アートディレクターであるエリック氏は、様々な理由からフリーマーケットなどに出品されたアルバムを入手し、それらの写真から物語を読み取って再構築しています。
子供の成長する姿、奥さんを12年間とり続けたアルバム、いくら撮っても顔が見えない真っ黒い犬。
素人が何かにこだわって撮った写真だからこそ意味があるとエリック氏は言います。
写真に指やストラップが入ってしまったり、露出が合っていなかったりという「間違い」も写真を面白くしています。
2013年のポートフォリオで大賞を受賞された篠田優氏も、ビルド・スペースのギャラリートークで、間違ったものが魅力的、イメージ通りにいかないことが豊かなことなのだ、と話をされていました。
平間至氏とのトークイベント
平間氏もエリック氏も共通しておっしゃっていたのは、惹きつけられる写真とは撮影テクニックの上手さではなく、撮影者の思いの強さを感じられるかどうかだ、と。
塩竈フォトフェスティバルは、塩竈市内の複数会場で様々な展覧会が行われています。
今では誰もがデジカメやスマホで写真が撮れる時代です。撮りためた写真をまた見直してみよう、そんな風に思える写真の祭典だと思います。
開催期間は3月21日まで、